【変イ長調とは】目指せ全調制覇！vol.16

変イ長調とは

変イ長調とは、「ラ♭」からスタートする、

『ラ♭/シ♭/ド/レ♭/ミ♭/ファ/ソ』

の中の音を使って、メロディー・コード・ベースが行ったり来たりすることを基本ルールとする調のことです。

変イ長調の調号はフラット４つ

『シ♭』『ミ♭』『ラ♭』『レ♭』に付きます。

・長音階で、「ラ♭」を主音とした場合の調。

・英語だと　A♭ Major（エーフラットメジャー）

・ドイツ語だと　As dur（アスデュアー）

変イ長調の出現率

変イ長調の出現率は星１つ！くらいです。

というよりかは、シャープ・フラットが３つまでの調と、ここから先のシャープ・フラットが４つからの調とでは、格段に出現率が変わってきます。

他の調の平行調として登場することが多い調を除けば、シャープ・フラット４つ以上の調は、みんな同じくらいの出現率のように感じます。

＜シャープ・フラット４つ以上の中では＞

中〜上級向けの楽譜に絞れば、変イ長調はたくさん出てきます。

近親調　変イ長調の仲間一覧

同主調：変イ短調（A♭m / as moll）　主音＝出発する音が同じ「ラ♭」

平行調：ヘ短調（Fm / f moll）調号が同じくフラット４つの反対の調＝短調

属調：変ホ長調（E♭ / Es dur）完全５度上の調

下属調：変ニ長調（D♭ / Des dur）完全４度上の調

変イ長調のコード

ピアノとエレクトーンの基本的な押さえ方の例をご紹介します。（ご参考程度でお願いします。）

エレクトーンの『P.K.』はペダルキーボードという意味で、足鍵盤のことです。

『L.K.』はロワーキーボードという意味で、下鍵盤（左手）のことです。

※エレクトーンのP.K. に関しては、もちろん足が届きやすい方の高さで弾いてくださいね！

〜基本の和音〜

Ⅰ（いちど）：『A♭』

ピアノ：ラ♭/ド/ミ♭

エレクトーン：＜P.K.＞ラ♭　＜L.K.＞ラ♭/ド/ミ♭

Ⅴ₇（ごどせぶん）：『E♭₇』

ピアノ：ソ/レ♭/ミ♭

エレクトーン：＜P.K.＞ミ♭　＜L.K.＞ソ/レ♭/ミ♭

Ⅳ（よど）『D♭』

ピアノ：ラ♭/レ♭/ファ

エレクトーン：＜P.K.＞レ♭　＜L.K.＞ラ♭/レ♭/ファ

〜よく使う和音〜

Ⅴ（ごど）『E♭』

ピアノ：ミ♭/ソ/シ♭

エレクトーン：＜P.K.＞ミ♭　＜L.K.＞ソ/シ♭/ミ♭

平行調の『Fm』

ピアノ：ファ/ラ♭/ド

エレクトーン：＜P.K.＞ファ　＜L.K.＞ラ♭/ド/ファ

Ⅱ（にど）『B♭m』

ピアノ：シ♭/レ♭/ファ　

エレクトーン：＜P.K.＞シ♭　＜L.K.＞ファ/シ♭/レ♭

〜ドッペルドミナント〜『B♭→E♭₇→A♭』

①（ごどごど）

Ⅴ₇

②（ごどせぶん）

Ⅰ

③（いちど）

ピアノ

①シ♭/レ♭/ファ

②ソ/レ♭/ミ♭

③ラ♭/ド/ミ♭

エレクトーン

①＜P.K.＞シ♭　＜L.K.＞シ♭/レ♭/ファ

②＜P.K.＞ミ♭　＜L.K.＞ソ/レ♭/ミ♭

③＜P.K.＞ラ♭　＜L.K.＞ラ♭/ド/ミ♭

〜他の調から借りてきて使う進行〜

Ⅳ（よど）から借りる場合『A♭₇→D♭』

①（よどごどせぶん）

Ⅳ

②（よど）

ピアノ

① ド/ソ♭/ラ♭

② レ♭/ファ/ラ♭

エレクトーン

① ＜P.K.＞ラ♭　＜L.K.＞ラ♭/ミ♭/ソ

② ＜P.K.＞レ♭　＜L.K.＞レ♭/ファ/ラ♭

Ⅵ（ろくど）から借りる場合／平行調への転調『C₇→Fm』

①（ろくどごど）

Ⅵ

②（ろくど）

ピアノ

① ド/ミ/シ♭

② ファ/ラ♭/ド

エレクトーン

① ＜P.K.＞ド　＜L.K.＞シ♭/ド/ミ

② ＜P.K.＞ファ　＜L.K.＞ラ♭/ド/ファ

おつかれさまでした

変イ長調はフラットが４つということもあって、とても暖かみのある調です。

何度もくりかえしになってしまいますが、この

『シャープ・フラット３つまで』

と

『シャープ・フラット４つ以上』

との壁は確かにあります。

ですがご安心ください。

シャープ・フラットが増えてくると、それはそれで黒鍵ばかりになって、かえって弾きやすくなっていきます。不思議ですね〜

その昔、エレクトーン経験者の母が幼い私に、『シャープ・フラットだらけの調の方がむしろ簡単』と言っていて、当時は『そんなワケない！』と反発したものですが…

鍵盤との付き合いが長くなるにつれ、だんだんその感覚もわかるようになってきました。

ともかく、ここから先の調は『むしろ簡単』という不思議な感覚になっていきます。

乞うご期待！

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