理論的より直感的に。音楽のあれこれを気軽に身につけていこう!というのが目標の、『これで解決』シリーズ。今回のテーマは、『音程』です。
短2度、長2度、完全4度、増3、減3…。なんでもそうですが、音楽用語の悪いところは、見知らぬ言葉が、突如として当然のことのように目の前にあらわれ、私たちをあっというまに混乱、イライラ、あきらめへと導くことです。
音楽教室などで、急にこのような音程の話が出てきて、なかなか理解できずに苦戦している方々へ向けて、『こうやって覚えてみてはどうでしょう。』というのを提案させていただきます。
ch.1 鍵盤で見てみる
先生から教わる数え方がどうしてもわかりにくかった当時の私は、こうやって数えていました。とにかく鍵盤を半音階であがって数える、単純なやり方です。
スタートの鍵盤から数えて…
+1… 短2度
+2…長2度
+3… 短3度
+4…長3度
+5…完全4度
+6…増4度
+7…完全5度
+8… 短6度
+9…長6度
+10… 短7度
+11…長7度
+12…完全8度
これだけできたらもう一安心です。しかしながら、これを丸暗記するのもなんなので、どうしてそうなのか、少しずつ内容を説明します。
ch.2 ちょっと座学
①・②・③ の三段階に分けて説明します。
〜 〜 〜 〜 〜 ① 数字の部分 〜 〜 〜 〜 〜
まず、『なんとか X 度』この X 部分の数字。
これは、スタートの音から五線上で数えて、X 番目の音という解釈です。(単純な音の距離、といったところです。)いったん両者ともにナチュラルに戻して考えると、ややこしくならずに済みます。
こうやって数えれば、X 部分の数字を間違えることはありません。
〜 〜 〜 〜 〜 ② 二つのコース分け 〜 〜 〜 〜 〜
そして、この X の数字によって、『なんとか X 度』の『なんとか』部分も決まってきます。ここに入るのはまず、『長短or 完全』のどちらかです。
短〇〇度・長〇〇度という風に表記されているものは長短コースといいます。
完全〇〇度で表記されるものは完全コースです。
そして、この二つのコースが X の数字によって決まっています。こんな風に、交互にわりふられている感じです。延々と続くラリーのように整然としているので、わりと覚えやすいです。
完全 → 1 ・ ・ 4 5 ・ ・ 8 … 長短 → ・ 2 3 ・ ・ 6 7 ・ …
〜 〜 〜 〜 〜 ③コースの一個上と下 〜 〜 〜 〜 〜
長短コースは二本道(ど真ん中とその一個下)。完全コースは一本道(ど真ん中のみ)です。
この道から下に外れると『減』。上に外れると『増』になります。とても簡単です。イメージはこんな感じ。
長短コース ・・・・・(増)・・・・・ ここが真ん中・・・・・(長)・・・・・ ・・・・・(短)・・・・・ ・・・・・(減)・・・・・
完全コース ・・・・・(増)・・・・・ ここが真ん中・・・・・(完全)・・・・ ・・・・・(減)・・・・・
では、ちょっと五線譜の上に移動しましょう。
ch.3 五線譜で見てみる
まずはこちら。
『ド』からスタートさせ、♭、♯、かたっぱしから上げてみた一覧表です。ここで一つ、注目していただきたいことがあります。
①から⑧までで、楽譜の通りに音を鳴らしてみると、全く同じ音がなる箇所がたくさんあるんです。
これは、音符における同音異義語のようなもので、異名同音といいます。『表記の仕方は違うけど、鳴ってる音は一緒だよ。』という意味です。
この表の中の異名同音は、こんなにたくさんあります。
この異名同音は、逆もまた然りで…。
『鳴ってる音は一緒だけど、表記の仕方が違うからそのつもりでお願いね。』
という意味でもあります。
鳴っている音、鍵盤でみる限りの音程は同じなのにもかかわらず、音程の名称が場合によってそれぞれ違うのは、こういう事情があるからです。
これらの音程の各名称は、このようになります。
これは、スタートが『ド』のときの例ですが、どんな音がスタートになっても、『♯、♭かたっぱしからあげる』という同じルールを適用してあげれば、この表と同じになります。
まとめ
最初のうちは、ch.1 のやり方で、音程の感覚がざっくりつかめればしめたものです。
そのあとは基本的に、ch.2 のやり方でもって、問題を解いていければ、もうほとんど困ることはありません。
ch.3 は、理解を補完するための補足的な内容なので、すぐにわからなくても大丈夫です。
音楽の理論的なお話は多々ありますが、モノによってその解説がしっくりくる、こない、は人によって様々です。自分なりの一番しっくりくる解釈を見つけられたのなら、もう怖いものはなくなります。
わからないなりに、力ずくでもやっていくと、いつのまにか、そういう自分にぴったりの解釈にたどり着く日が、必ずやってきます。
ですのでぜひ、どうにかこうにか、がんばってついていきましょう。
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こんなサイトがあったなんて!とても分かりやすくしかも楽しく勉強できました。「練習について」の話。そのとうりです。私一人感動するなんてもったいないくらい。
ありがとうございます!
励みになります!
ちまちま更新ですが、これからもぜひ読んでください(^^)ノシ
なるほどです。今日1日、ユーチューブやブログを探しまくってこちらが一番わかりやすかったです。ありがとうございます。
white様
すごく嬉しいです!ありがとうございます! kaso