ゼクエンツとは
この記事の題名で、すべて語りおえてしまえるほど、とても簡単です。
コピペ(コピー & 貼り付け)して、それを上 or 下 にズラすちょっとした小ワザのことを、『ゼクエンツ』と言います。
これが『ゼクエンツ』
むつかしいことを考える必要はありません。
ざっくり似たような音形が、異なるスタート地点からおんなじように繰り返されていれば、それが『ゼクエンツ』です。
どうなってたらゼクエンツ?
長音階・短音階のような話と違い、音と音の感覚をひとつずつ『長2度』、『長2度』、『短2度』…というように厳密にあっているか見ていく必要がないのが、このゼクエンツです。
かなり感覚だけを持ってして判断してしまっても、何も困りません。(練習問題や実際のレッスンで、そのような問題・質問がなされた記憶があまりありません。)
ですが、あえて『こうだったらゼクエンツ』とはっきり定義できることがあるとすれば、やはり鍵盤で弾くことを考えたときでしょうか。
『おなじ指づかいで弾けたら(ほぼ)ゼクエンツ』
これでだいたい判断できます。
先ほどの譜面の例で、見てみましょう。
※鍵盤での指づかいは、一般的にこのようになっています。『1→親指』『2→人差し指』『3→中指』『4→薬指』『5→小指』
こんな曲がゼクエンツを使っている!
自分の中で思いついた例です。
(すべてハ長調で表記していますが、原曲キーとは違うものもあるかもしれません。)
童謡
『クラリネットこわしちゃった』ドドドドドドドレミーレド ソ(上へ)→ミミミミミミミファソーファミ ド
『ちょうちょう』ソミミ(下へ)→ファレレ
『雪やこんこ』ソラソラソ ミ(下へ)→ミファミファミ ド
ゲームの音楽
(モチーフのひとかたまりが長めなので、ちょっと末尾だけ『おなじ指づかい』の法則からは外れてしまっていますが、ゼクエンツと言ってしまって問題ないです。)
『ピーチ城(スーパーマリオ64)』ソラソファ♯ソドミ(下へ)→ファソファミファラレ
『トキワシティのBGM(ポケモン初代)』ソファミミファソソファミファレ(下へ)→ファミレレミファファミレミド
ディズニー
『星に願いを』(↓)ソ(↑)ソファミド♯レラ(上へ)→(↓)シ(↑)シラソファ♯ソド
『小さな世界』のサビ ドドミドレレレ(上へ)→レレファレミミミ
ほぼゼクエンツだけで曲ができちゃう
その圧倒的な便利さゆえ、極論ゼクエンツだけで曲がほぼできてしまいます。
なぜ曲として成り立つかというと、音形のスタート地点を変えるだけで、うしろで鳴るべきコードがガラリと変わるからです。
しつこく先ほどのモチーフを活用してしまいましょう。
コードをつけるとしたらこんな感じに
この音形にこだわって、あれこれ工夫すると、ちょっとした曲ができます。
8小節の(作るのも弾くのも)すごく簡単な曲
このやり方を応用していくことにより、上昇する音形を下降する音形へと逆向きにしたり、もっとあらゆる手段を使ってモチーフをこねくり回すことができるので、より曲が発展していきます。
おつかれさまです
ゼクエンツというワザは、作曲や即興演奏に置いて非常に汎用性が高く、しかもすこぶる簡単で、誰でもすぐにできてしまいます。
曲をきいて『ここはゼクエンツだな』と無意識のうちに判別できてしまえば、初見演奏などでもパターンで曲を捉えて瞬時に指が動くので、とても有益なことです。